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彼女のプレゼントのはなし

中学二年の時。
当時付き合っていた彼女は副級長をしていた
まいちゃん(仮名)という女の子だった。

清楚でおとなしく、お金持ちそうな女の子で
学年でもとても人気があった。

当時、僕は水泳部でバタフライの選手だった。
放課後の夕暮れまで練習をし、
色々な部活の中でも一番ハードで有名だった。

バタフライという種目はスピードのピッチを上げると
息を止めて水かきをする。
3かきに一回の割合で息をする練習をさせられるのだ。
バタフライで25メートルを泳ぎきり、そしてターンをする。
3かきに一回の割合で許されていた息つぎをした瞬間に
校舎の3階から満面の笑みで泳いでいる僕を見つめる
まいちゃんがいた。

夕暮れの校舎の奥から顔面黄金色で
僕を応援してくれている彼女が
怖かったけど嬉しかった。


そんな彼女の誕生日会に誘われた時の話。
開催場所はバスで15分、そこから歩いて15分の彼女の自宅。
男子3人、女子4人の誕生日会。

当時思春期で不良にも多少憧れていて
身なりも少々ツッぱった感じだった為、
親には「これから彼女の誕生日会に行くんだ」とは
なんか恥ずかしくて言えなかった。

みんなでオシャレな写真立てやら
流行のCD等のプレゼントを買い、
彼女の自宅へ出向いた。
女子たちもそれぞれプレゼントを用意して。

やがてミニフルーツバスケットという名の
プレゼント争奪戦ゲームが始まった。

彼女が僕にあげる予定のはずの“おしゃれな文房具”は
友人のヒロシの手に渡った。

(すまない・・まいちゃん・・・)
心の中で何度も恋愛懺悔を繰り返していた。

その時、彼女の友達が僕の耳元で囁いた。

「マナヴくん・・。実はマナヴくんにだけ
 特別なプレゼントを用意してあるから、
 友達と別れたらまいちゃんの部屋の真下の路地に来て。
 誰にも言っちゃだめだよ・・・・。」



ドキドキしていた・・・。


そして夜7時位に、まいちゃんの両親が仕事から帰宅し、
誕生日会が終わりって、その後、僕は台本通りに
知らないフリして男友達と別れた。

一度帰ったフリをし、ドキドキしまがら
再び まいちゃん家に戻った。

まいちゃんの部屋の真下へ向かうには
まいちゃん家とブロック塀の隙間1メートルも無い程の
隙間をくぐって行かねばたどり着けないのだが
僕は暗闇の中、一心不乱に彼女の部屋の真下へ向かった。

上の彼女の部屋には明かりが灯っている。
友人の女子たちもまだ一緒に彼女の部屋にいるようだ。

窓から家と壁の狭い隙間に佇む僕を見つけた彼女たちは
「誰にも内緒だよ・・・。」と窓から小声で言い、
彼女の両親に交際がバレないよう
プレゼントを紐に吊るし僕の元へ降ろす作戦をとっている様子。

僕は下から彼女に照れながら「いいよ!」と言った。

窓からチラチラと見え隠れするプレゼント・・・。

彼女の部屋の窓から見えたのは
僕の身長と同じくらいの巨大な熊のぬいぐるみだった。

『うわっ!! でけぇっつーの!!!』


とてつもなく速いスピードで
絞首刑状態の巨大な熊が降って来た。

僕は巨大な熊の肛門を見上げたまま唖然としていた。

その時、熊のぬいぐるみが巨大過ぎて、僕に届く手前で
家とブロック塀に熊が挟まってしまった。
彼女のサプライズ失敗か? と思われたその時、
僕は見てしまった・・・。

清楚な彼女が鬼のような形相で
竹の1メートル物差しで窓から必死に
熊のぬいぐるみを押している光景を・・・・。
熊の顔が変形しているのに、これでもかという位の勢いで
“ズリッ! ズリッ! ズリッズリッ・・・・”

こんなにも大きな愛を受け止めて!!
と言わんばかりの大きな熊のプレゼントを僕に渡そうと、
必死な彼女の甲斐あって、やがて巨大な熊のぬいぐるみは
無事に僕の元に届いた。

ただ、(あぁ・・・ 別れよう。)という気持ちも僕の心に届いた。



ツっパった感じのビジュアルの僕が
僕と同じくらいのどでかい熊のぬいぐるみを背負って
暗闇の田舎道を 歩き出した。 

こんなビジュアルじゃバスに乗れねぇっつーの・・・。

どうしょうも無くなって電話BOXから
母親に電話し車で迎えに来てもらった。

蛍と蛙の泣く音がする道端で
親の車を待っている間、
巨大な熊はただ僕を見つめている。
愛という名の凶器に挟まれた熊を
僕はやさしく小突いてキザに笑った。


後部座席に乗るツッぱった感じの僕と
ドでかい熊のぬいぐるみを見て
母親は何もかも知っているように
ただクスクス笑っていた。


5月1日は“恋”の日。






5月11日はウチのじいちゃんの誕生日。




at 03:55, 上除マナヴ, 中学校時代のはなし

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黒船ナンシーのはなし

中学生の頃は、芸人になりたかった。
「いいとも」にどうしても出たかったんだ。


ある日の英語の授業。
たまたま日本にホームステイをしに来ていた
金髪のナンシーって先生が1日だけ授業を教えに来た。
一人ずつナンシーの「クエスチョン&アンサータイム」が始まった。

「What is your dream?」

夢を聞かれた僕は、恥ずかしくて一瞬答えに迷ったが
思い切ってみんなの前で正直にこう答えた・・・。

『こ・・こ・・コメディアン!!』

するとナンシーは目をまん丸くして
僕にオーバーなジェスチャーでこう言った。

「オ〜・・・マァイ・・・ゴッド!!!!」


そう言って半笑いで天を仰ぎ、胸で十字を切りやがった。


何故だ・・・。

何故、OH! 神様なんだ・・・。

ナンシーはさらに僕に詰め寄って来た。

レアリィ〜!? レアリィ〜!? レアリィ〜!!??


・・・・・・・

ぶっ飛ばしたかった。

クラスのみんなは僕を指差して笑っていたけど
僕はあっさりheartbreakしちゃったよ。

当時は海外での“コメディアン”の価値観って
日本と少し違ってたらしい。


それから僕がクラスで何かボケる事に
みんなから「オ〜・・・マァイ・・・ゴッド!!!!」と
叫ばれるようになった。

たった1日だけ襲来した黒船によって
僕の夢は傷ついたまま途方にくれたんだ。

at 02:00, 上除マナヴ, 中学校時代のはなし

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夕暮れガンマンのはなし

中学2年生の当時、B.B弾やガス銃が流行っていた。

ある日の放課後、いつものように仲間に誘われ、
赤い体操着姿の5人は信濃川の土手までチャリを走らせた。

長生橋の下で僕らは無我夢中で銃の打ち合いっこ。
その中でも一番の親友だったイタルは
家がちょっと金持ちで、背中にタンクを背負うタイプの
ハイテク銃を持参して参戦した。威力が半端でなく圧巻だった。

夕焼けで、顔も見えづらくなりかけ、僕らはそろそろ帰る事にした。
途中、帰り道の橋の下で、恒例のエロ本探しが始まる。
すると、僕の後ろで、“シュポっ”という音が聞こえた。

なんとイタルは煙草を吹かし出したのだ。

なんというアウトサイダーぶり。
赤い体操着にタンクを背負い、銃を構えながら
煙草を吹かしながらエロ本を探しているじゃねーか。
なんてことだ。 中二だぞ。

暗くなりかけた夕暮れに煙草の光が浮かんでいる。

すると土手の奥の方から、誰か大人がランニングしながら
こちらに向かって走って来るではないか。
上下、ランバードジャージ姿の体育会系のお兄さんらしき人。
そして、僕ら5人の横を通り過ぎようとしたまさにその時、
イタルは『やべぇ!!』と言ってお兄さんの横にタバコを投げつけた。
舞う火の粉。乱れ花火。
すると、そのお兄さんは急にUターンし、僕らを追っかけてくる!
慌てて全速力で逃げ出す僕ら。土手を滑り降りる仲間達。

だが、一人だけ捕まった。

“ガスボンベ”イタルだ。

彼に“ガスボンベ”は重過ぎたのだ。
遠くから「お〜い!大人を舐めるなよ!仲間を見捨てる気かぁ!出てこい!」
ジャージ姿のお兄さんの迫力に僕らはあっけなく降参した。

「俺は隣の中学校の体育教師だ!その体操着は西中だな!!」

・・・最悪だ。僕らは明日の朝礼で怒られるであろう。

一列に並べさせられた僕らに体育教師の恫喝が響き渡る。
「お前らこんな遅くに土手で何していた!」

・・・・まさか銃を片手にエロ本探しとは言えない・・・。
純情な感情は空回り。ごめんさえ言えないでいるMY SOUL。

しかし、その体育教師が右手にぶら下げているビニール袋の中には
エロ本らしきものがチラチラ見える。

ぬうぉっ! なんという複雑なドラマなのだ。
拾ったものだろうか。それとも捨てに来たのか・・・。

ビビってその状況を理解出来ないでいる僕らに、ついに鉄槌が下された。

「右から名前を言え!」

ついに来た。いよいよ正体がバレる・・・。が、その時、
一番右に立たされていた川田が
「ぁゎだ・・」 
小声でちょっと噛んじゃった川田。

「なに?」もう一度聞く体育教師。

すると川田は何を血迷ったか
「“はやま”です!!」と偽名を力強く叫んだ。

僕ら残り4人はそのセコい姿に “ブフぉッ!” と拭き出した。
その瞬間、体育教師が持っていたビニール袋で包まれたエロ本で
皆おもいっきり殴られた。

恐ろしい物語は謎を残したまま終焉を迎えた。


キャンディーピンクに染まった夕暮れの中
僕ら5人のガンマン達は無言で帰って行った。

あの光景は決して忘れはしない。

at 06:22, 上除マナヴ, 中学校時代のはなし

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たすけてほしいはなし

中学2年の時、ある後輩の女子生徒をからかって遊んでいた。
後日、何故か怖い先輩に目をつけられた。
どーやらその女子生徒の彼氏がその怖い先輩だったみたいなの。
見た感じ、明らかに天然パーマではないよね、そのパーマ。
っていうホンキなヤンキー。
鬼姫はノーテンキに彼氏に告げ口。

で、「あいつをヤル」と。


・・・・あ〜・・こわ。
・・・・お〜・・こわ。

シャバ憎な俺は、いつ呼び出されるのか日々ドキドキしていた。

そんな事を知ってるのか知らないのか、同じクラスの友人は放課後に
僕に大好きな松任谷由実のテープが入ったウォークマンを貸してくれた。
「これ貸してあげるよ」と。

「守ってあげたい」が入っていた。

このごろ沈んで見えるけれど
こっちまでブルーになる
会えないときにもあなたのこと
胸に抱いて歩いている
So,you don't have to worry worry
守ってあげたい
あなたを苦しめる全てのことから
'Cause I love you, 守ってあげたい



黄昏に染まった帰りのバスの中、
僕は苦笑いで “たすけてよ” と心の中でつぶやいた。


『正しいという字は「一つ」「止まる」と書きます。
 どうか一つ止まって判断できる人になって下さい。』

金八先生がそう言ってた。

at 01:30, 上除マナヴ, 中学校時代のはなし

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